映像制作・動画制作のVision21

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擬洋風建築

番組で「擬洋風建築」について取り上げました。

砺波市の郷土資料館。土蔵造りの重厚な外観が印象的なこの建物は、旧中越銀行(北陸銀行の前身の一行)の本店として明治時代に建てられました。

この建物で有名なのは、

天井の「金唐革紙(きんからかわかみ)」。和紙に模様をかたどって漆や油絵の具などで着色した当時の高級壁紙で現存しているのは日本でも数カ所しかないそう。当時はさぞかし煌びやかだったはず。

当時この建物を建てた職人は「宮大工」。なので、洋風の造りの随所に和の技も隠れていて、

この柱にほどこされた面取りもそのひとつ。「銀杏面」と呼ばれるものだそうです。

そのほか、玄関天井のアカンサスの漆喰も素晴らしいのですが、私が一番驚いたのは螺旋階段。なんと階段が1本の柱だけで支えられているというとても恐ろしいもの。(時間がなく撮れなかったので写真はナイ。)その柱に階段の板を組み込んだ技法も宮大工の技なんだとか。

こうした和と洋が混在した幕末から明治期の建物を「擬洋風建築」と呼ぶのですが、西洋建築の技術も広がっていなかった時代。ある意味、見よう見まねでこれだけのものを作り上げた明治男の気概をビシバシ感じます。

外見は一見地味ですが、中身はなかなかにすごい砺波市郷土資料館。古い建物があまり残っていない富山県では、貴重な建物のひとつです。

ぜひおたずねください。

【吉】

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