砺波市出町地区で行われる子供歌舞伎。230年余りの歴史のある行事ですが、新型コロナウイルスの感染拡大により2年間お休みして、3年ぶりの開催となりました。前日と本番2日目にお邪魔させていただきましたが、豆役者たちの堂々たる演技はさることながら、町の人の嬉しそうな表情が印象的でした。
「出町子供歌舞伎」は出町地区の3つの町内で毎年持ち回りで行っています。今年の担当は「東曳山」ということで、演目は「絵本太功記 十段目尼ヶ崎の段」に「釣女」。なんでも「東曳山」では「それぞれの役者に見所がある」ということで「絵本太功記」をずっと上演し続けているそうです。
そして、演目がふたつ用意されているのは、「絵本太功記」で華やかに活躍する場が与えられなかった子も輝けるように…という思いからなんだそう。2つの舞台を上演するのは、子どもも大変ですが、準備する町の人も大変。それでも子どもにとっては一生に一度の舞台。町の人の、子を思う心がひしひしと伝わってくるお祭りでした。
ちなみに「絵本太功記」は明智光秀が本能寺の変で織田信長を討ってから、天王山の合戦で豊臣秀吉に破れるまでをお芝居にしたものです。光秀の子 十次郎が光秀の前で息絶えるシーンでは、あまりの名演技ぶりに涙が、、、
【涙もろくなりました N】