映像制作・動画制作のVision21

映像制作・動画制作のVision21

ほんこさま

11月から12月にかけて「報恩講」の取材をしました。
「報恩講」みなさんご存知でしょうか?

「報恩講」は浄土真宗で一番大切にされている行事。
宗祖・親鸞聖人の遺徳を偲んで行われる法要です。

となみ地方は、特に真宗王国の伝統を重んじている地域であり、
人々は「報恩講」に親しみを込めて「ほんこさま」「ほんこさん」と呼び
その風習を守っています。

とはいえ、昔は夜中まで行われたというお勤めも、今では短くなり、
また「お斎」と呼ばれる朱塗りの御膳でふるまわれる食事も
仕出しにしているところも多いとのこと。
参加される門徒の方の高齢化が進み、致し方ないところではあります。

取材させていただいた城端の伝栄寺さんでは、昔ながらの朱塗りの器で
お斎がふるまわれます。お料理は門徒の奥様方とお知り合いの方がお手伝いして
朝から作られていました。
前住職が
「この朱塗りの器は昔は高価だった。だから割れても直して使っていた。
でも今では直す職人もいない。買った方が安いときたもんだ。」
とお話しされていました。確かにお寺の器はかけているものもあれば、塗り直したものもあります。
でも、それには使い継がれてきたものの美しさがありました。

522_0112-mxf-01_04_05_00-still001

そして12月には、菅沼合掌集落の北さんのお宅の「ほんこさま」を取材させていただきました。
北さんのお宅でも、今ではお客様が少なくなったとのことですが、お料理は全てお母さんと娘さんの手作り。
「お正月より、ほんこさまの料理の方が気合が入る。」とおっしゃっていましたが、まさにその通り。
お煮しめや豆の煮物、いとこ煮。どれもしみじみと美味しいのです。
そして、御膳を前にお酒を酌み交わす人々。
人が集う、大切な行事。

なんと表現して良いのでしょうか・・・
このような機会に恵まれたことを幸せに感じました。

522_0301-mxf-03_32_02_10-still001

この「ほんこさま」の貴重なシーンをどのように編集するか。
今、それをおおいに悩んでいます。

【吉】

Return Top